炭水化物を抜くだけで劇的に痩せると話題の「炭水化物抜きダイエット」は、多数の芸能人が実践していることもあり、人気が高まっているダイエット法です。
しかし、炭水化物抜きダイエットは、やり方を間違えるとさまざまなデメリットがあり、ときには病気などを引き起こすことがあるので大変危険です。
今回は、炭水化物ダイエットの注意点をご説明します。
炭水化物抜きダイエットの効果
炭水化物で太る理由
炭水化物は、米、パン、麺などの穀物を主体とした食品や、イモ類などに多く含まれる栄養素で、食事で摂取すると唾液などの消化酵素によって、主に「糖質」と「食物繊維」に分解されます。
糖質が主体なので血糖値が上がりやすく、余分な脂肪がついてしまいます。
炭水化物を抜くと痩せる?
米を主食にしている日本人は炭水化物の摂取量が多いため、一日の摂取カロリーの大半を炭水化物に含まれる糖分が占めています。
1g当たりのカロリーが高くても摂取量が少ない「脂質」を減らすより、カロリーは脂質の半分しかなくても摂取量が多い「炭水化物」の方が摂取量を減らしやすく、効率的にカロリーを減らすことができます。
また、血糖値の上昇を抑えることで余分な脂肪が溜めにくくなるほか、炭水化物を摂取したときに体が貯蔵する「水分」を減らすことができるため、必然的に体重が減ります。
炭水化物抜きダイエットの危険性
炭水化物を減らせば痩せるとは限らない
炭水化物抜きダイエットは「血糖値が上がらないため脂肪がつきにくくなる」「炭水化物の摂取カロリーを抑えることによってダイエットできる」という二本の柱が基本となっていますが、そもそも炭水化物が少なめの食事をしている人の場合、炭水化物を抜くことによるカロリー抑制効果はあまり期待できません。
また、血糖値コントロールは「脂肪が増えること」は防げるかもしれませんが、「脂肪を減らす効果」は期待できません。
したがって、炭水化物を減らした分、脂質の摂取量が増加するとカロリーも増えてしまい、ダイエット効果を得ることができないばかりか、高コレステロール血症などのリスクも高まってしまいます。
糖質が不足すると体に影響が出る
糖質を主体とする炭水化物を極端に制限すると、体の中の糖分が不足した状態になります。
筋肉や脳は「ブドウ糖」という糖分をエネルギーとして動いていますので、体の中の糖分が不足した状態だと「頭がボーッとする」「体が重い」といった状態になってしまいます。
また、ブドウ糖不足が脳に影響を与えることを防ぐため、脂肪を分解して脳のエネルギーに使うことができる「ケトン体」を作り出すようになります。
しかし、このケトン体が血液中に多く含まれると、口臭や体臭がきつくなるほか、臓器の働きが低下する、体の酸性度が上がってしまうことで免疫力が低下し、さまざまな病気にかかりやすくなります。
炭水化物抜きダイエットのポイント
炭水化物を「断つ」ではなく「減らす」という考え
炭水化物は生命維持に重要な働きを持つ栄養素ですので、完全に断ってしまうとさまざまな問題が起こります。
一切摂らないのではなく、一食当たりの炭水化物摂取量を減らす程度に留めておくことをおすすめします。
もし、一日のうち一食だけでも炭水化物を断ちたいという場合は、日中の活動に支障が出ない夕食の炭水化物を抜くとよいでしょう。
食事バランスとカロリーに気を付ける
炭水化物抜きダイエットは「炭水化物を減らすだけで、あとは何でも好きなだけ食べてもいい」と誤解されがちですが、炭水化物をいくら減らしても、摂取カロリー自体が減らなければ痩せることはできません。
炭水化物を抜いているからと言って肉や脂質の高い食品ばかりを食べすぎないよう気をつけましょう。
また、米にはビタミンやミネラルも含まれているため、完全に抜いてしまうと糖質以外の栄養も不足してしまうことがあります。
炭水化物を減らす時は、栄養バランスやカロリーの量などをトータルで考えた食事メニューにする必要があります。
まとめ
炭水化物抜きダイエットは効果を実感しやすいダイエット法ですが、やり方次第では健康を損なうことがある危険なダイエット法ですので、きちんとした知識を身に着けてから取り組んでください。
安全で効果的な炭水化物抜きダイエットに挑戦したい方は、カルナドラッグストアまでお気軽に相談ください。