ダイエットに良く使われる、3つの漢方についてご説明します。
ダイエットにおける漢方効果とは
漢方は、病気は発症していないものの体調が優れない「未病」状態から、体のバランスや体質を改善することで体調を整えるという考えが基礎となっています。
そのため、漢方は本来はダイエットを目的とした物ではありませんが、冷え性、便秘の解消など、代謝を改善することで痩せやすい体質、太りにくい体質に変えていくという効果が期待されています。
防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
「代謝を高める」「解毒・便通改善」「老廃物・むくみ改善」の効果がある生薬をたっぷり含み、食欲旺盛でお腹がポッコリとしている、体力はあるけれど運動は苦手という人向けの漢方です。
脂っこいものや味付けの濃い食事などのとりすぎで血の流れが悪くなり、老廃物の排出が滞る「瘀血(おけつ)」タイプの肥満を改善します。
防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
食べる量は少ないのになぜか太っている、運動は苦手で疲れやすく、筋肉があまりついていない、見た目のわりに内臓脂肪が多いという人向けの漢方です。
防風通聖散は体力ある人向けですが、防已黄耆湯は体力があまりなく、疲れやすい、弱っている人向け。
利尿作用とデトックス効果で、水分代謝が悪く体に毒素が溜まってしまう「水毒」タイプの肥満を改善します。
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
いつも手足が冷たく夕方になるとむくみやすい、何となく虚弱体質で月経不順や生理痛がつらい、貧血気味で痩せにくいという人向けの漢方です。
全身の組織や器官に栄養を与える「血(けつ)」の不足が原因で、体が冷え、代謝が悪くカロリーや脂肪が消費しきれず、蓄積してしまいがちな「血虚」タイプの肥満を改善するだけでなく、「血虚」からくる生理不順や更年期障害など、女性ホルモンのバランスの崩れで起こるトラブルを改善してくれます。
まとめ
漢方ダイエットはダイエットサプリのように「飲んですぐに効果を実感できる」というものではありません。
しかし、ダイエットした後リバウンドしにくく、体調も整って健康的に痩せられるというメリットがあり、運動やカロリーコントロールだけでは今一つ効果が出ないという人は、試してみると良いかもしれません。
ただし、肥満の原因となっている体質に合っていない漢方を選ぶと、ダイエット効果が感じられないどころか、かえってバランスを崩してしまうこともあります。