ときどき、「子どもなんて、結婚したらすぐにできる」という人がいますが、実際は「子どもが欲しいけどなかなかできない」と悩んでいる人も多く、7組のうち1組みの夫婦が不妊に悩んでいるといわれています。
子宝に恵まれたいと考えたとき、どんなことに注意すればよいのでしょうか。
子宝に恵まれるための3つのポイント
生理周期を知る
妊娠は、女性の卵子と男性の精子が出会い、受精することから始まります。
卵子は卵巣の中に「原始卵胞」という形でストックされているのですが、この原始卵胞は受精することができず、卵巣の中で卵子に成長し、卵巣から排出されてはじめて受精可能になります。
ただし、卵巣から排出されるのは月に1度だけであるうえ、卵子の寿命はとても短いため、受精可能な時間は1か月のうち、たった12時間~24時間しかありません。
そのため、子宝に恵まれるためには、卵子が受精可能なタイミングである「排卵日」を知っておく必要があります。
排卵日は、基礎体温の変化や排卵予測検査薬で知ることができますが、生理周期から排卵日を計算する方法は、最も手軽でコストもかかりません。
生理開始日を数か月記録して生理周期が何日くらいかをつかんでおけば、次の生理開始日を予測することができ、生理開始予定日から12~16日前に排卵日が来ることも予測できます。
生理開始日がずれる、排卵日予測日に幅があるため、正確性はあまり高くありませんが、排卵のタイミングに合わせるだけで妊娠できる確率がアップするほか、それまで意識していなかった生理周期の乱れに気づくことができることもあります。
栄養と睡眠をとる
ホルモンバランスが乱れると卵巣の機能が落ち、受精しにくい、受精しても着床しづらく、妊娠を継続しにくい、質の低い卵子しか作れなくなるほか、無排卵や無月経の原因となることがあります。
良質の睡眠をとると、ホルモンバランスが整うほか、卵巣の修復を助けるホルモン「メラトニン」が分泌されるため、受精しやすい質のよい卵子を作ることができます。
また、卵子のを活性化させ、エネルギーを供給する役割を持つ「ミトコンドリア」の働きをよくするカリウムや酵素を多く含む食品や、血液のめぐりを改善し、ホルモン分泌をサポートする葉酸や鉄分を摂取することで、卵子と卵巣の機能を高めることができます。
体を冷やさない
冷え性や低体温になると、血液のめぐりが悪くなり、生命維持にあまり重要ではない子宮や卵巣といった器官に血液が届かなくなってしまいます。
血液には身体のエネルギーの素となる栄養素や酵素、身体の調子を整えるホルモンなどが含まれているため、卵巣の血流が悪化すると卵巣機能や黄体機能などの生殖機能が低下して排卵障害の原因となることがあるほか、子宮の血流が悪くなると、受精卵が着床することができない「着床障害」の原因や、生理のときに排泄しきれなかった古い子宮内膜が原因となって子宮内膜症、子宮筋腫、卵管狭窄などの原因になると言われています。
冷えそのものがホルモンバランスを崩れさせるとも言われているため、体、特に下半身が冷えないよう、半身浴や暖かい服装で冷えを防ぐことが大切です。
まとめ
子どもが欲しいと思っていても、なかなか子宝に恵まれないという悩みは深く、時には女性としての自信を失うほど大きな問題です。
しかし、不妊検査や婦人科受診は不安や恥ずかしさが強いため、できることなら自分で解決したいと願う人も多いのではないでしょうか。
病院で治療を受けなくても、排卵のタイミングを把握することや、妊娠しやすい体質を作ることで子宝に恵まれることもありますので、子どもが欲しいと思ったら、まずは体質改善や生理周期のチェックから始めてみましょう。